スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

moment

先日、事務員さんたちが幽霊の話をしていた。
実家の近くで「出る」ところがあったとか、学校の七不思議とか、
なんだか夏らしい話題だなと思った。
ぼくは霊感とは無縁なので、「出る」と評判のところに行っても
ほかの誰かが見たような気がするとっていもまったく何も気づいたことすらないくらいなので、
とりあえず不思議だと思った体験の話をした。

15歳の時、いくつかバイトを掛け持ちするうちのひとつがガソリンスタンドの夜勤のバイトだった。
冬になる頃だったとおもうけれど、朝6時ごろアパートに帰るときに
毎日同じ女性を見ることがあった。
電柱の前に立っていて、寒い時期だというのに薄着でスラッとしたショートボブくらいの髪の人だった。
誰かを待っている風に見えたけれど、いつも手持ち無沙汰みたいに少しうつむいて立っていて、
でもぼくはその人の顔をしっかりと見ることも無ければ話しかけることも無く、
ただ、きれいな人だなとか、明日もすれ違えるかなとか、そんなことを考える程度だった。
当時、何かにつけぼくの世話を焼いてくれていた人がおり、
その人がぼくの部屋に来たときに話をしたことがあった。

「(新聞の)販売所の前の電柱、なくすんだって」

朝方にあの女性を見る電柱のことだった。
聞けばその場所で事故があり、車に乗っていた人が亡くなったのだそうだ。
確かに電柱も少し傾いた感じだったし、「へぇ」位にしか思わなかった。
しかし。

「出るんだって。夜中に血流してる女の人が。この辺の人たち、結構見てるって」


気にもならなかった。
ぼくは作ってもらったごはんを食べていた。


「薄い緑のワンピみたいなの来てて、茶髪で、頭から血だしてこっち見てるって」


あれ、と思った。
血こそ出していないけれど、同じような服装の人なら見るぞ、と思った。
でも黙っていた。
ぼくは相槌もそこそこに、ごはんを食べ続け、
部屋の中で洗濯物を干したり掃除をしてくれるその人をぼんやり眺めたりしていた。

亡くなった方の身内の方かもしれないと思った。
でも時間が経つにつれ、ぼくはその幽霊を見たのではないかと思うようになった。
でもあんなにはっきりとしていて、しかも他の人がみた様子とだいぶ違うし、
顔はなんどかは見たけれど普通に綺麗な顔立ちだったし、
熱を出してフラフラしていたときなんかは電柱から少しよけてぼくに道を空けてくれた。
そんなやさしい幽霊が血まみれで人を脅かしたりするもんか。
でもその話をしたそところ事務員さん達は一様に、「それ、お化けよ」と言い出した。

事務員さん1:間違いないって
事務員さん2:絶対そうだって
一同:うんうんうん
ぼく:普通でしたよ、見た目
事務員さん1:やっぱりそこはさ、男前が通るわけだし、お化けもお色直ししたんだよ
秘書:間違いないですね。男前の前ですから
事務員さん2:だって王子様だもの
一同:うんうんうん ←しかも半笑い
事務員さん1:でもなんだってそんな歳から一人で暮らしてるの?その世話焼きと常務の関係は?
一同:うんうんうん ←この辺は真顔


やっぱりそうだったんだろうか。
まぁ、今となってはどうでも良い話。









スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。